膀胱癌
どんな病気?
膀胱は尿路上皮という粘膜でおおわれています。膀胱癌は、尿路上皮が癌化することによって引き起こされます。男性が女性の2~3倍程度と多く、年齢は50歳以上が多いといわれています。膀胱癌の90%以上は尿路上皮癌という種類ですが、まれに扁平上皮癌や腺癌の場合もあります。膀胱癌の症状としては、血尿や膀胱刺激症状(頻尿、排尿時痛、残尿感など)が多いです。
検査の方法
膀胱癌が疑われた場合は、検尿、尿細胞診検査、エコー、膀胱鏡検査(内視鏡検査)がまずは行われます。膀胱鏡により膀胱癌の部位や数や大きさなどが確認できます。
必要に応じてCTやMRIなどを行い、遠隔転移や周辺への浸潤の有無を確認します。
治療の方法
治療方法は、癌の進行度や腫瘍の悪性度(いわゆる顔つきが良いか悪いか)によって、異なってきます。比較的早期で、顔つきが良い癌であれば、おなかを開かずに「経尿道的膀胱腫瘍切除術」をおこない、抗癌剤を管で尿道から入れる「抗癌剤膀胱内注入療法」を併用して、治療をすることができます。
進行しており、顔つきが悪い癌であれば、おなかを開く「膀胱全摘除術」や抗癌剤の全身投与を組み合わせる複雑な治療が主になってきます。近年は抗癌剤の全身投与も以前と比較して副作用の対処法が進みましたので、外来で治療を行なうことも可能です。
●経尿道的膀胱腫瘍切除(TUR-BT)
尿道から内視鏡を挿入し、膀胱の腫瘍を切除します。