医療法人豊資会理事長 ご挨拶
1980年に古賀市に泌尿器専門医院として開業をしたのが、加野病院の始まりです。
私が医師になったばかりのころ、膀胱癌の患者で膀胱全摘と尿路変更をした方がいました。摘出標本を見ると、腫瘍が小さく、これは膀胱を温存した内視鏡手術(TUR-Bt)が良いのではないかと思いました。この頃、国内では内視鏡手術ができる施設は限られており、教授にお願いをして大阪府立成人病センターに国内留学として勉強に行くことができました。その当時は内視鏡の機器も悪く技術の習得が非常に難しかったのですが、切除技術を習得し、九大で技術を広め、その後開業をしました。
開業当初はTUR(経尿道的切除)をする医療機関が少なく、鳥取、鹿児島、長崎、佐賀など遠方からも患者が来院していました。午前中に外来診療を行い、午後にTURP(経尿道的前立腺切除術)を2から3例ほど腰椎麻酔下で行うという診療を8年間行いました。現在とは違い制度も緩やかで、何よりも患者さんとの信頼関係が濃密だったので、医院でも治療ができたのだと思います。開業当初から腎臓摘出術や膀胱全摘S状結腸吻合術などの大きな手術も九大関連の泌尿器科医の応援を頼み積極的に行っていました。
その後、九大や佐賀医大などからもローテーターとして、医師を派遣してもらい、病床を増やし病院となりました。人工透析治療も行い、泌尿器科専門医教育施設と日本透析医学会専門認定施設となっています。腎・泌尿器疾患の方に、迅速正確な診断・治療を提供することをモットーに専門病院として歩んできました。今後も地域の方々に専門的な治療を提供していきたいと思います。
医療法人豊資会 理事長 加野 資典
加野病院院長 ご挨拶
加野病院は、“迅速・正確・気配りをモットーに、自分や家族が心から利用したい医療・介護・福祉サービスを提供する”という基本理念の下、腎・泌尿器の急性期病院として専門的な治療を提供しております。当院は、30床の小さい病院ですが、その特性を生かして、少しでも不安があった場合には、いつでも相談ができるような身近な病院であり続けたいと考えています。
また、小回りを利かせて、迅速・正確な診断を行うこと。丁寧に気配りを行いながら、治療の説明を行い、患者様と一緒に治療を行っていくことを基本としております。癌に関しては、地域の皆様が住み慣れた土地で安心して治療が受けられるように腹腔鏡や抗癌剤治療にも力を入れております。
また、過活動膀胱・骨盤臓器脱・前立腺肥大症などのQOL疾患に関しては、専門病院でしか行えない治療にも取り組んでおります。腎疾患については、腎機能悪化の予防に取り組み、万が一腎不全になった場合には、質の高い透析治療を提供しております。
腎・泌尿器科の疾患は、恥ずかしくて、なかなか相談をしづらいこともあるかもしれません。でも、ちょっと勇気を出して、私たち専門家にご相談ください。
加野病院 院長 恩塚 雅子