骨盤臓器脱の治療法
- 骨盤底筋体操
- 緩んでしまった骨盤の筋肉を鍛える体操です。
- ペッサリー
- 膣内に入れて、下がってきた臓器を支えます。(他院紹介)
- 手術療法
- メッシュを使用した手術、膣壁の縫縮などのいくつかの方法があります。
- サポーター
- 骨盤臓器脱に対し専用のサポーターがあります。
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子宮脱に対してはリング状のペッサリーという装具を膣内に挿入する処置がありますが、ペッサリーは異物ですので慢性的な炎症が起こり、帯下(おりもの)が増え、さらに膣壁のびらんや潰瘍が起こるという短所があります。そのため治療の主体は外科的治療になります。以前より靭帯や筋膜などの支持組織を補強する手術、子宮全摘術などがありますが、術後20~30%の再発があるため、再発の無い新しい術式が望まれていました。2004年にフランスの婦人科グループよりメッシュを使用した新しい術式(TVM ) が報告され、成績の良さで急速に世界に広がり、日本でも2005年より始められています。手術法方は、膀胱と膣や直腸と膣の間にメッシュを挿入して、それをハンモックのように吊り上げて脱出が起こらないようにするものです。再発が極端に少なく、外科的治療の主流となっています。当院でもこの術式を採用しており、女性医師も2人いますので、膣より何か出てきて気持ちが悪い、尿が出にくい、おしっこが近い、便が出にくいなどの不満、不安を感じておられる方がおられましたら、お気軽にご相談ください。